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梅雨の時期の頭痛

 

いよいよ、じめっとした梅雨の時期がきましたね。この時期は、頭が痛くて何もする気が起きないという人がいると思います。国内の4人に1人は「頭痛持ち」といわれ、日頃から頭痛に悩まされ「低気圧が近づくだけで頭が痛くなる」という人もいます。では、なぜこの時期に痛くなるのでしょうか。

頭痛にはいろいろな種類がありますが、低気圧といった気圧の変動を受けやすいのは『片頭痛』です。脳内では、環境をはじめ、精神的、肉体的なストレスを受けると、セロトニンという神経伝達物質が大量に放出され、脳の血管が収縮して血流が悪くなります。セロトニンが出尽くして代謝されると、今度はその反動で逆に血管が異常に膨らむのです。脳の血管の周りには、三叉(さんさ)神経が張り巡らされているため、血管が異常に膨らむことで三叉神経が圧迫され、その刺激で脳が興奮して片頭痛につながるのです。低気圧は、セロトニンの分泌量を不安定にするため、頭痛を起こしやすいというメカニズムです。

<片頭痛対策>

(1)生活リズムを乱さないようにする。無理は禁物

(2)晴れた日の強い紫外線も脳へ刺激を与えるため、外出時は、日傘や帽子、サングラス、長袖シャツなどで防備する

(3)片頭痛は室温が高いと血管が拡張して痛みが生じやすいが、室内外の温度差が大きくても刺激になるため、温度調節はこまめに

(4)喫煙や飲酒、慢性的な多量のカフェインは控える。ただし少量のカフェインは利尿作用により脳血管もむくみを改善し、片頭痛を軽減するためお勧め

(5)赤ワイン、オリーブオイル、チョコレート、チーズ、ハム、かんきつ系の果物など、血管拡張作用のある食材の多量摂取は避ける

☆おすすめ食材→海藻類などに含まれるマグネシウム、うなぎなどに含まれるビタミンB2、カルシウムや食物繊維などは脳の興奮を鎮め、脳血管を安定させる作用があるため、それらの成分を含む和食はお勧めです。ただし、一度にたくさん食べてしまうと消化管に血液が集中して脳の虚血を来たし、その結果、脳が興奮しやすくなるため、1日3食、腹八分目を心掛けましょう。

また、頭痛は片頭痛だけでなく、パソコンなどの同じ姿勢での長時間作業により、筋肉が緊張して起こる筋緊張型頭痛や眼精疲労による頭痛などもあり、これらが合わさって起こることもあります。眼精疲労からくる頭痛は午前中は元気で午後から痛くなることが多いのが特徴です。筋緊張性頭痛は両側が締め付けられるように痛むのが特徴で、この場合は、入浴、マッサージ、ストレッチといった筋肉をほぐし、血管を広げて血流をよくすると、痛みは軽減されます。このタイプの頭痛は鍼灸治療やマッサージが有効ですのでいつでもご相談ください。

メカニズムが異なる片頭痛の人が行うと、悪化させてしまいますので注意が必要です。頭痛の種類によって、対処法も治療法も異なります。頭痛が毎日続くようでしたら、自己判断せずに医療機関を受診しましょうね

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