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睡眠と脳や身体の関係

今日は睡眠不足が脳や身体にもたらす影響についてお話します。

睡眠が不足すると、誰でも元気がなくなったりイライラしたりするように、睡眠には疲労した脳や体を休息させ回復させる働きがあります。慢性的な睡眠不足は重大な問題を心身に引き起こす可能性があります。

<睡眠不足が招く主な症状>

・脳の機能が低下し、記憶力、判断力、問題解決力などが低下する。
・精神的不安定になり、時にはうつ病などの精神疾患になる。
・高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣病にかかりやすくなる。
・免疫力が低下し、がんや感染症にかかりやすくなる。
・内蔵の働きが悪くなる。
・肌が荒れる。
・老化が促進される。

この例からもおわかりいただけるように、睡眠中、私たちの脳や身体の中では、細胞レベル、遺伝子レベルで、実に様々なことが行われていて、睡眠を「魔法の薬」と表現する人もいるほど、睡眠には私たちの脳や体を若く健康に保ち、免疫を高める働きがあるのです。

<睡眠中、起こっていることと、その役割>

1,脳のメンテナンス
睡眠は脳にとって特に重要で、「睡眠によって脳の老廃物が洗い流される」ということが発見され、アルツハイマー病などの多くの脳疾患の治療が大きく進展する可能性が明らかになりました。脳細胞は、睡眠時に30%〜60%収縮することで、より多くの脳脊髄液が流入できるよう大きな空間を作り出し、脳の”洗浄”を効率的に行うことも発見されています。

また、精神的に不安定になり、さらにはうつ病などの精神疾患になることもあります。脳はとても脆弱(ぜいじゃく)な組織で、脳を休息させるだけでなく、翌日に備えて修復・回復させる必要があります。

2,体の発育促進と抗老化(アンチエイジング)
「寝る子はよく育つ」というように、睡眠中には体の成長を促す成長ホルモンが分泌されています。この成長ホルモンによって、骨や体がつくられ、成長期の子どもでは発育が促進されます。
一方、大人にとっても成長ホルモンは重要なホルモンで、細胞の新陳代謝を促すので、切り傷や刺し傷、やけどなど傷の治癒促進、強く丈夫な骨や若々しい肌の維持といった抗老化の働きをします

3,病気の治癒と予防
良い睡眠がとれると、同じく成長ホルモンの働きによって、体の種々の細胞が再生され、免疫力が高まります。傷が治ったり、風邪が治ったりするいわゆる自己治癒力を促すのが成長ホルモンであり、睡眠によって養われます。免疫力が高まるということは、がんなどの病気にもなりにくくなるということなのです。

4,日中の活動を円滑に!
今、こうしている間にも、私たちの体の中では、生命維持のためにさまざまな物質が合成されたり、分解されたりしています。例えば、食べた物をエネルギーとして体に蓄えたり、蓄えたエネルギーを必要な時に取り出したり・・・この活動を代謝といいますが、この代謝を円滑に進めるのが体内の潤滑液ともいえる酵素です。
睡眠中は酵素がたくさん生産されるので、日中の活動が円滑になるのです。

5,老廃物の排除(デトックス)
朝起きるとトイレに行きたくなるように、睡眠中は体内の老廃物を処理しています。活性酸素という言葉を知っていますか? 私たちの体内で生じる老廃物の一種で、体の組織を酸化させる物質。つまり、細胞を錆びつかせ、老化を促進します。
がん、動脈硬化、認知症などさまざまな病気の原因とされるのがこの活性酸素であるといわれています。夜間や睡眠中にはメラトニンというホルモンが分泌され、活性酸素の無毒化が活発に行われているので、睡眠不足の翌日は老化が進んでいることになります。

いかかでしたか?

睡眠がいかに生命活動に重要な役割を果たしているかお話しましたが、そうはいってもどうしても寝る時間が遅くなってしまう方、忙しくて物理的に睡眠時間が取れない方が多いのも事実だと思います。

そうゆう方は、日中10分でもいいので何もせず、何も考えず、目を閉じてみてください。この短時間でも脳が休まり、免疫力が高まります。

 

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